概要とあらすじ
1901年発表のホームズ長編4作中3作目です。
バスカヴィル家の当主チャールズ卿が急死した。検死の結果自然死と考えられたが、バスカヴィル家には魔犬の伝説があり、その仕業といううわさも流れた。そんななか甥のヘンリーがバスカヴィル家の後継ぎとしてやってきたのだが、「近づくな」と警告する手紙が来たり、靴がなくなったりと不思議な出来事が…
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みどころ
なんといっても風景描写が秀逸です。荒涼としたダートムーア。不気味なのに神々しい雰囲気があって、訪れたいという気持ちにさせられます。ダートムーアは、アガサ・クリスティーやイーデン・フィルポッツも作品の舞台としていて、その辺もなかなか興味深いです。
そしてワトソンの活躍と、ホームズの登場シーンの格好良さもまた素晴らしいです。特にホームズの登場シーンは、ドラゴンボールでピンチに悟空がやってきたときと同様のカタルシスがあります。
感想
細かい謎が提出されて、それが要所要所で解決されていくので、飽きずに読み進めることができました。ただ冷静に考えてみると、一番のポイントであるはずの犯人と、魔犬の正体については正直肩透かしでした。
謎解き小説としてみると、物足りないですが、それ以外の部分でしっかり補っています。登場人物たちのキャラクターが立っており、彼らとともに非日常的な空間を過ごすという、とても楽しい時間だったなぁという感想です。
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