アガサ・クリスティー「短編集」
早川書房のクリスティー文庫にある「短編集」は次の14作品です。














- ポアロ登場(1924)[ポアロ]
- おしどり探偵(1929)[トミー&タペンス]
- 謎のクィン氏(1930)[クィン氏]
- 火曜クラブ(1932)[マープル]
- 死の猟犬(1933)[ノンシリーズ]
- リスタデール卿の謎(1934)[ノンシリーズ]
- パーカー・パイン登場(1934)[パーカー・パイン]
- 死人の鏡(1937)[ポアロ]
- 黄色いアイリス(1939)[ポアロ、パーカー・パイン、マープル、ノンシリーズ]
- ヘラクレスの冒険(1947)[ポアロ]
- 愛の探偵たち(1950)[ポアロ、マープル、クィン氏、ノンシリーズ]
- 教会で死んだ男(1951,1961)[ポアロ、マープル、ノンシリーズ]
- クリスマス・プディングの冒険(1960)[ポアロ、マープル]
- マン島の黄金(1997)[ポアロ、クィン氏、ノンシリーズ]
個人的には、「おしどり探偵」が短編集に入るなら、連作短編形式になっている「ビッグ4(1927)[ポアロ]」も短編集に入れてもいいのではないかと思います。「ビッグ4」は長編扱いなので、評価を下げてしまっている部分があると思うんですよ。短編集として軽い気持ちで読むと、それなりに楽しい作品なんですけれどね。
明るく楽しい作品が読みたいなら
明るく楽しい作品が読みたいなら「リスタデール卿の謎」と「パーカー・パイン登場」がオススメです。
「リスタデール卿の謎」は、12の短編が収録されています。ポアロやマープルといった特定キャラの作品ではなく、いわゆるノンシリーズの作品ですが、明るく読後感が良い話が多いです。
「パーカー・パイン登場」は、前半と後半に分かれています。前半はパーカー・パイン事務所に訪れる人の「不幸」を解決する話。後半は中東の旅に出かけたパーカー・パインが、出くわす事件を解決する話になっています。特に前半の物語が楽しいですね。日常のちょっとした不満を、誰も傷つけないやり方で解決するのがさわやかです。
ダークな雰囲気を味わいたいなら
ダークな雰囲気を味わいたいなら「死の猟犬」がオススメです。こちらはノンシリーズの作品12編で、全体的に心霊的な話が多いです。ただそこに合理的な謎の解明を求めようとしたり、心霊的な枠組みの中であっても驚きの結末が用意されていたりなど、ミステリー的な要素はちりばめられています。
のちに戯曲や映画になる「検察側の証人」の短編版も収録されています。この短編版がベースになっています。なので映画や戯曲よりも、先に短編版を読んでおくことを個人的にはお勧めします。
ロマンチックな作品が読みたいなら
ロマンチックな作品が読みたいなら「謎のクィン氏」がオススメです。神秘的な探偵ハーリ・クィンと、人生の観察者サタースウェイト氏が登場する12作品が収録されています。幻想的でロマンチックな雰囲気があり、アガサ・クリスティーが自身の霊感体験をもとに書いたと言われています。
名作「三幕の殺人」にも、サタースウェイトが登場しますので、その意味でも先に「謎のクィン氏」を読んでおくのがおすすめです。
個人的おすすめ短編集
個人的におすすめしたい短編集は「死人の鏡」です。ポアロものが4編となっています。別の短編集にある作品に手を加えて中編化したものもあり、作品数が少ない分、描写がしっかりしていて読みごたえがある作品が多いです。意外な犯人やトリックがあり、ミステリーとして面白かったです。
短編単体での個人的に面白かった作品
短編単体で面白かったものについて、文章を書いてみました。「ミステリー」「ユーモア」「ロマンス」「ホラー」別に紹介しています。






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