PR

アガサ・クリスティーのポアロ作品、読む順番・おすすめ作品

ポアロ登場 アガサ・クリスティー

アガサクリスティーが生み出した名探偵、エルキュール・ポアロ。ポアロが登場する長編は33作品あります。また、ポアロ単独の短編集が3冊と、あとは5冊の短編集に散らばって数作品あります。その読む順番やおすすめ作品を紹介します。

アガサ・クリスティーの長編ポアロ作品

「ポアロ作品には特につながりはないので、どれから読んでもいい」と言われることがよくあります。ですが、実際には以前扱った事件について、作品内でしばしば言及されます。それがネタバレを含んでいることもありますので、基本的には発表順に読んだ方が良いです。

こちらの左上から発表順になっています。

アガサ・クリスティーの短編ポアロ作品

ポアロが登場する短編作品は以下の通りです。単独の短編集が3冊と、5冊の短編集にアンソロジー的に集められています。これは気が向いたときに、軽い気持ちで読むのがいいのではないでしょうか。ただ、ある作品の元ネタになっているものもありますので、それをどうするか。元ネタになっているものを後回しにした方が無難かなぁとは思いますが…

ポアロ単独短編集

ポアロ登場(1924)

西洋の星盗難事件 / マースドン荘の悲劇 / 安アパート事件 / 狩人荘の怪事件 / 百万ドル債権盗難事件 / エジプト墳墓の謎 / グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件 / 首相誘拐事件 / ミスタ・ダウンハイムの失踪 / 謎の遺言書 / ヴェールをかけた女 / 消えた廃坑 / チョコレートの箱

死人の鏡(1937)

厩舎街の殺人 / 謎の盗難事件 / 死人の鏡 / 砂に書かれた三角形

ネメアのライオン / レルネーのヒドラ / アルカディアの鹿 / エルマントスのイノシシ / アウゲイアス王の大牛舎 / スチュムパロスの鳥 / クレタ島の雄牛 / ディオメーデスの馬 / ヒッポリュテの帯 / ゲリュオンの牛たち / ヘスペリスたちのリンゴ / ケルベロスの捕獲

アンソロジー

バグダッドの大櫃の謎(→スペイン櫃の秘密) / あなたの庭はどんな庭? / 黄色いアイリス (→忘られぬ死)/ 船上の怪事件 / 二度目のゴング(→死人の鏡)

四階のフラット / ジョニー・ウェイバリーの冒険

教会で死んだ男(1951,1961)

戦勝記念舞踏会事件 / 潜水艦の設計図(→謎の盗難事件) / クラブのキング / マーケット・ベイジングの怪事件(→厩舎街の殺人) / 二重の手がかり / 呪われた相続人 / コーンウォールの毒殺事件 / プリマス行き急行列車(→青列車の秘密) / 料理人の失踪 / 二重の罪 / スズメ蜂の巣

クリスマス・プディングの冒険 / スペイン櫃の秘密 / 負け犬 / 二十四羽の黒つぐみ / 夢

クリスマスの冒険(→クリスマスプディングの冒険) / バグダッドの大櫃の謎(→スペイン櫃の秘密)

ちなみに太字が、個人的に面白かった作品です。

ポアロ作品関係図

「ポアロの長編作品は順番通りに読んだ方がいい」とはいえ、興味がある作品から読みたい、という考えもあるでしょう。そこでこの作品関係図です。作品から出ている矢印の向かう先は、その作品内で触れられている作品です。

ポアロ作品関係図

例えば、右上段にある「ヒッコリー・ロードの殺人」です。ここからは「マギンティ夫人は死んだ」と「葬儀を終えて」に矢印があります。つまり「ヒッコリー・ロードの殺人」を読む前に、「マギンティ夫人は死んだ」と「葬儀を終えて」を読んでおくと良いです。

さらに「葬儀を終えて」からも矢印が「エッジウェア卿の死」に向かっています。なので「ヒッコリー・ロードの殺人」を読みたければ、「エッジウェア卿の死」から読み始めるのが良いことがわかります。

逆に言えば、矢印が出ていない作品を優先して読むと、ネタバレなどなく読むことができます

重要ポアロ作品とその関連作品

さてここからは、重要ポアロ作品とその関連作品について紹介します。

「アクロイド殺し」─フェアかアンフェアか⁉ クリスティ最大の問題作!

まずはクリスティ最大の問題作と言われる「アクロイド殺し」です。そのトリックが、フェアかアンフェアかで大論争になった作品です。また出版直後、クリスティーが失踪事件を起こしたことでも知られています。クリスティーを流行作家にした記念碑的作品です。

created by Rinker
¥1,056 (2025/04/02 16:15:16時点 楽天市場調べ-詳細)

あまりの有名作のため、最初に手を取ってしまいがちですが、その前に読んで欲しい作品があります。それは「スタイルズ荘の怪事件」と「ゴルフ場殺人事件」です。

「スタイルズ荘の怪事件 → ゴルフ場殺人事件 → アクロイド殺し」は、ぜひこの並びで読んでもらいたいです

最初の二作品の語り手はヘイスティングズです。そして「アクロイド殺し」において、語り手はシェパード医師に代わります。ポアロとヘイスティングズの友情があったうえでの、「アクロイド殺し」なんですね。実際、「アクロイド殺し」でもヘイスティングズの話題が出てきます。

余裕があれば、もう少し付け加えたい作品もあります。「ビッグ4」です。「ビッグ4」は、時系列として直接「アクロイド殺し」につながる作品です。

「ビッグ4」は発表こそ「アクロイド殺し」の後ですが、話の時系列では入れ替わります。つまり「ビッグ4」でポアロは探偵業の引退を考え、そして引退してやってきたキングズ・アボット村で起こったのが「アクロイド殺し」なのです。

アガサ・クリスティを読むなら、初期三部作を順番に読んでもらいたいのが絶対です。そのうえで「ビッグ4」も読んでおくと、より「アクロイド殺し」を楽しめます。

「三幕の殺人」─二つの毒死事件。そのミッシングリンクとは?

意外な犯人やその動機、そして恋愛要素も絡み合って、「三幕の殺人」はなかなかによくできた作品です。ポアロが捜査の邪魔者にされるというのも、一風変わった展開で面白いですね。

created by Rinker
¥1,012 (2025/04/02 16:15:16時点 楽天市場調べ-詳細)

しかし「三幕の殺人」は、登場人物の印象がやや薄いため、中盤の展開で退屈するかと思います。

「三幕の殺人」はポアロものですが、実は別シリーズである「クィン氏もの」のメインキャラクターであるサタースウェィトも登場します。そのため、クィン氏もの短編集である「謎のクィン氏」を先に読んでおくと、サタースウェィトのイメージ持って「三幕の殺人」読むことができます。

ということで、「謎のクィン氏→三幕の殺人」の順番で読むのをお勧めします。

「謎のクィン氏」は、クリスティのロマンチック趣味が全開の短編集です。普段のポアロ物とは少し趣が違うので、それはそれで面白いです。

created by Rinker
¥1,210 (2025/04/02 16:15:16時点 楽天市場調べ-詳細)

また「三幕の殺人」では、「スタイルズ荘の怪事件」と短編集「ポアロ登場」内の「チョコレートの箱」についても少しだけ触れられています。それらを先に読んでおくとニヤリとできるかも。

「ひらいたトランプ」─クリスティーキャラが勢ぞろい!

ひらいたトランプ」は、意外な犯人や、どんでん返しで楽しめる作品です。そして何よりの特徴が、メインキャラクターとしてポアロのほかに、オリヴァ夫人レイス大佐バトル警視が登場します。つまり「ひらいたトランプ」は、いろいろな作品に登場するキャラが一堂に会する、クロスオーバー的な作品なのです

created by Rinker
¥1,034 (2025/04/02 16:15:28時点 楽天市場調べ-詳細)

そのクロスオーバー感を味わうためには、それぞれの人物に関する作品をあらかじめ読んでおくと良いです。

レイス大佐については「茶色の服の男」を先に読む、バトル警視は「チムニーズ館の秘密」と「七つの時計」を先に読んでおくとイメージがわきやすいです。というか、ひらいたトランプにおける二人のキャラがそれほど強くないので、前の作品で補っておくという感覚ですかね。

実際、「茶色の服の男」のレイス大佐や、「七つの時計」のバトル警視はめちゃくちゃ格好いいです。

オリヴァ夫人は短編集「パーカー・パイン登場」の「不満軍人の事件」に初登場します。ですが、オリヴァ夫人自身のキャラは、このひらいたトランプにおいて、十分たっていますので、慌てて「パーカー・パイン登場」を読む必要はありません。ただ、「パーカー・パイン登場」自体がとても面白い短編集なので、それはそれでおすすめしたい作品です。

created by Rinker
¥1,012 (2025/04/02 16:15:29時点 楽天市場調べ-詳細)

ということで、「茶色の服の男→チムニーズ館の秘密→七つの時計→(パーカー・パイン登場)→ひらいたトランプ」の順番で読むのをお勧めします。

そして「ABC殺人事件」です。「ABC殺人事件」の作品中で、ポアロとヘイスティングズが、どんな殺人事件が好きかという話をするくだりがあります。そこでポアロが好きだと言っている事件の内容が、「ひらいたトランプ」のプロットそのままです。

これはむしろ「ひらいたトランプ」を先に読んでおいて、後で「ABC殺人事件」を読んだ方がいいかも。発表順どおり「ABC殺人事件」→「ひらいたトランプ」と読むと、その部分に気づかないかもしれません(私はそうでした)。あえて「ひらいたトランプ」→「ABC殺人事件」と発表とは逆順で読むのが、私のおすすめです

「メソポタミヤの殺人」─中東の乾いた空気が感じられる名作!

クリスティは中東を舞台に作品をいくつも書いています。そのうちの一つは「ナイルに死す」ですが、それに負けず劣らず素晴らしい作品なのが「メソポタミヤの殺人」です。むしろこの「メソポタミヤの殺人」の方が、より中東感が感じられると思います。

created by Rinker
¥1,232 (2025/04/02 16:15:33時点 楽天市場調べ-詳細)

その中東感が気に入れば、そういう作品を読むのがいいでしょう。中東を舞台とした作品では、「春にして君を離れ」「死が最後にやってくる」「バグダッドの秘密」が個人的におすすめです。中東の乾いた空気を感じながら読むと、より一層臨場感があると思います。

これに関してはそれぞれ全く別の作品ですので、順番は気にせず、気になったものから手に取ればよいかと思います。

「ナイルに死す」─クリスティの作品中最大のボリュームを誇る傑作!

有名作「ナイルに死す」です。クリスティの作品中最大のボリュームを誇る絢爛豪華な作品で、映画を見ているような(実際に映画になっていますが)感覚を味わえる作品です。

created by Rinker
¥1,386 (2025/04/02 13:23:56時点 楽天市場調べ-詳細)

ナイルに死すにおいて、「オリエント急行の殺人」の小ネタに触れられています。正直たいした話ではないので、別に先に読んでおかなくてはいけないとまでは言えません。ですが読んでおくと「あぁ、あの話ね」とはなります。

また「ナイルに死す」にはレイス大佐が登場します。「ひらいたトランプ」と同様、先に「茶色の服の男」を読んでおくと、イメージがわきやすいです。ですが「ナイルに死す」のレイス大佐は、諜報部員というキャラだけで呼ばれたようなものです。正直たいした働きをしません。なので「ナイルを死す」を読む準備のために「茶色の服の男」を読むまでもないような気もします。

しいて言えば、「茶色の服の男→オリエント急行の殺人→ナイルに死す」の順番で読むのをお勧めします。まぁ、「ナイルに死す」は、単品でも十分楽しめる名作ということですね。

「杉の柩」・「ホロー荘の殺人」─女性の心理描写が素晴らしい名作!

杉の柩」と「ホロー荘の殺人」は、どちらも似たような雰囲気の作品です。ともに女性の心理描写が素晴らしい作品です。どちらか片方を読んで気に入ったなら、もう片方も気に入ると思います。

created by Rinker
¥1,166 (2025/04/02 16:15:33時点 楽天市場調べ-詳細)
created by Rinker
¥1,100 (2025/04/02 16:17:20時点 楽天市場調べ-詳細)

無難に出版順である「杉の柩→ホロー荘の殺人」の流れで読むのがいいんじゃないでしょうか。個人的には特に「ホロー荘の殺人」の最後にグッときました。

「葬儀を終えて」─リチャードは本当に殺されたのか?

葬儀を終えて」は、シリアスとコミカルの配分が絶妙な名作です。少し田舎のほんわかした雰囲気で始まるのですが、「リチャードは殺されたんでしょう?」という、無邪気なコーラの一言で場が凍りつきます。そこからシリアスとコミカルの綱渡りで、最後まで息をつかせません。

created by Rinker
¥1,276 (2025/04/02 06:52:31時点 楽天市場調べ-詳細)

この作品内で、直接言及があるのは「エッジウェア卿の死」です。

また直接の言及はありませんが、「白昼の悪魔」や、ミスマープルもの短編集の「火曜クラブ」にも同じ要素があります。これらは、それぞれ見るべきところがある作品です。それに加えて、同じ材料をどのように違った形で料理しているのか、という見方もできます。

同じ材料とは何なのかは、あえて書きませんが、読んでいただければわかると思います。

ということで、出版順の「エッジウェア卿の死→白昼の悪魔→葬儀を終えて→火曜クラブ」の順番で読むのをお勧めします。

「象は忘れない」─哀愁漂うラストにしんみり。ポアロのエピローグ的作品。

象は忘れない」はクリスティが最後に書いたポアロ作品です。そのためポアロシリーズのエピローグ的な作品でもあります。「カーテン」とはまた違った意味で、哀愁漂うラストにはしんみりさせられます。

created by Rinker
¥1,056 (2025/04/02 16:17:21時点 楽天市場調べ-詳細)

「象は忘れない」において言及がある作品は、「五匹の子豚」「マギンティ夫人は死んだ」「ハロウィーン・パーティ」ですが、特に「五匹の子豚は」同じ「過去の殺人」というテーマが、「象は忘れない」と共通しており、かつ名作ですので先に読んでおくべきです

また「象は忘れない」の登場人物には、オリヴァ夫人がいます。彼女にとっての最後の作品になります。そのため、オリヴァ夫人関係の作品は、「象は忘れない」よりも先に読んでおいた方がいいでしょう。

オリヴァ夫人つながりでは、先に出てきた「マギンティ夫人は死んだ」と「ハロウィーン・パーティ」に加えて、読んで損はないのは「ひらいたトランプ」「死者のあやまち」「蒼ざめた馬」があります。特に「蒼ざめた馬」は、ポアロが出てこないノンシリーズ作品のため盲点になりやすいです。

ということで、「ひらいたトランプ→死者のあやまち→蒼ざめた馬→五匹の子豚→マギンティ夫人は死んだ→ハロウィーン・パーティ→象は忘れないの順番で読むのをお勧めします。

「第三の女」にもオリヴァ夫人は出ていますが、これは…まぁ、後回しでもいいかな。

「カーテン」─圧倒的喪失感。ポアロ最後の事件!

カーテン」には他の長編では感じたことがない、暗く重く哀しい雰囲気があります。ある意味イヤミスの感覚に近いものがありますが、イヤミスというような言葉で括れないような感じもします。クリスティの作品の中でも異質の作品と言えるでしょう。

カーテンはポアロシリーズの最後の作品です。もちろんすべてのポアロ作品を読んだうえで、この作品に向かうのが一番です。それが大前提として、「スタイルズ荘の怪事件」「ゴルフ場殺人事件」「ABC殺人事件」「ナイルに死す」は、作品内で触れられていますので最低限読んでおくべきです。

特に「カーテン」の舞台がスタイルズ荘ということもあり、「スタイルズ荘の怪事件」への言及はかなりあります。「カーテン」を読む直前に、「スタイルズ荘の怪事件」を読み直しておくことをお勧めします。

あとは短編集の「ポアロ登場」と、「ビッグ4」を読んでおくと、ポアロとヘイスティングズとの友情をより感じられると思います。正直「ビッグ4」は、あまり評判が良くありません。しかし、「ビッグ4」の後半の展開を知ったうえで「カーテン」を読むと、いろいろ感慨深いです。

ということで、スタイルズ荘の怪事件 → ゴルフ場殺人事件 → ポアロ登場 → ビッグ4 → ABC殺人事件 → ナイルに死す → カーテンの順番で読むのをお勧め…いや、やはり全ポアロ作品を読んでからをお勧めします。

クリスティのお気に入りポアロ作品

クリスティは1972年に自作のお気に入り作品を語っています。ポアロ作品であげているのは「アクロイド殺し」と「オリエント急行の殺人」です。ただ、これは時期によって変わるとも言っています。ちなみにマープル作品では3作品あげています。作品数の割合的にポアロ作品が少なすぎませんかね。

江戸川乱歩のおすすめポアロ作品

江戸川乱歩は1951年、「宝石」にて大いに面白かったポアロ作品として、「アクロイド殺し」「三幕の殺人」「愛国殺人」「白昼の悪魔」をあげています。ただこれは読んでいない作品も多くあったうえでの評価です。

ちなみに余り面白くなかったものとしてあげているポアロ作品は、「ゴルフ場殺人事件」「邪悪の家」「もの言えぬ証人」です。

ポアロ作品ベスト

日本クリスティ・ファンクラブによるポアロ作品ベスト

1982年に実施された、日本クリスティ・ファンクラブ員の投票によるクリスティ・ベストテンに入っているポアロ作品です。約80名の会員が全作品について10点満点で絶対評価の点数をつけて集計したそうです。

「アクロイド殺し 9.22点(2位)」「オリエント急行の殺人 8.79点(3位)」「ABC殺人事件 8.18点(8位)」「ナイルに死す 8.34点(5位)」「白昼の悪魔 8.09点(10位)」「葬儀を終えて 8.14点(9位)」「カーテン 8.27点(6位)」

ニューヨーク・タイムズによるポアロ作品ベスト

ニューヨーク・タイムズの The Essential Agatha Christie という記事があります。ポアロ作品で選ばれているのは、「スタイルズ荘の怪事件」「アクロイド殺し」「邪悪の家」「オリエント急行の殺人」「ABC殺人事件」「ナイルに死す」「五匹の子豚」です。「邪悪の家」の選出が渋いですね。

個人的ポアロ作品ベスト

個人的なポアロ作品ベストを選んでみました。トップ3は間違いなく名作です。再読に耐える作品です。4位以下はそれぞれ心に残る何かがある作品たちです。読んで損はありません。

ナイルに死す

大富豪で美女のリネットは、親友ジャクリーンから奪う形で、彼女の婚約者であったサイモンと結婚する。ジャクリーンは二人に恨みを持ち、ストーカーのように彼らの新婚旅行先に現れる。そういった不穏な空気の中、ナイル川の観光船の中で殺人が…

アクロイド殺し

村の名士であるロジャー・アクロイドが刺殺された。彼の亡き妻の連れ子であるラルフが行方不明となり、嫌疑をかけられるが…

五匹の子豚

16年前、画家アミアス・クレイルが毒殺され、犯人として妻のカロリンが挙げられた。彼女はその一年後獄中で亡くなった。彼らの子供のカーラは、母の無実を信じて、事件の再調査をポアロに依頼する。

葬儀を終えて

リチャード・アバネシーが亡くなり、その葬儀の後、遺言の内容が公開された。その席でリチャードの妹のコーラが「リチャードは殺されたんでしょう?」と無邪気に言い放つ。果たしてリチャードは本当に殺されたのか? 家族の中に不穏な空気が流れる中、そのコーラが殺されてしまう。

ホロー荘の殺人

アンカテル夫妻に招かれたポアロは、庭にあるプールで、ジョンが倒れているのを発見する。そのそばには、銃を持って立ち尽くす妻のガータがいる。状況的には、ガータがジョンを撃ったと考えられるのだが。

エッジウェア卿の死

夫のエッジウェア卿と別れたいが、夫が承諾してくれない、と女優のジェーンはポアロに相談する。そしてポアロはエッジウェア卿と会談するが、エッジウェア卿としては、離婚に承諾していると言う。どうも話がかみ合わない。そしてその数日後、エッジウェア卿は殺されてしまう。

三幕の殺人

あるパーティーで、牧師のバビントンがマティーニを飲んで死んだ。そして数か月後、別のパーティーで、同じような出席者が集まる中、医師のバーソロミウがワインを口にして死んだ。この二つの事件に何か関係があるのだろうか。

メソポタミアの殺人

考古学者エリックと結婚したルイズは、死んだはずの先夫から脅迫状を受けとり、恐怖におびえ幻影を見るようになる。エリックはルイズを心配して看護婦を雇い、状況が少し落ち着いたと思っていた矢先、ルイズが誰かに撲殺されてしまう。

カーテン

スタイルズ荘を訪れたポアロとヘイスティングズ。そこに集う人物たちの中に、過去5件の殺人事件に関係するXがいるという。Xはだれで、そして誰を狙っているのか? そしてポアロ達はXのたくらみを未然に防ぐことができるのか?

コメント

タイトルとURLをコピーしました